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「脳の意欲」が思考・行動を変える!

気鋭の脳神経科学者・大黒達也氏の最新刊「モチベーション脳「やる気」が起きるメカニズム」が、NHK出版より2月10日に発売されます。

モチベーション脳

意識的な思考・行動を変えるには無意識の「脳のやる気」を高めることが重要と説く、画期的なモチベーション論。


やる気のある人や状態は、やる気のない状態から意識的にやる気を出したわけでなく、脳が「ワクワク」した結果、身体が勝手に動いてノリノリになっている場合がほとんど。
「無意識である」という意味では、本来私たちの心身にはやる気などというものは存在せず、そのような思い込みが作り出した「モチベーションの壁」を壊すには、脳の喜びを心身に伝えるしかありません。
モチベーションアップの行動を起こすためには、誰もが生まれつき持っている脳の「統計学習」の機能が有効な手段となり、統計学習によって、脳はさまざまな事柄に対して「次にどんなことがどのくらいの確率で起こるか」を予測し、社会環境の中で何に注意を向けるべきかを適切に察知できます。
統計学習において、知っていることばかり起きると脳は「飽きて」しまい、逆に脳がワクワクするような適度に新しい出来事が起こると脳のモチベーションが維持され、やる気が身体に伝わるのです。


私たちの脳は、新規性の高い情報を学習するときはまず統計学習の一般化により不確実性を下げ、知識が定着しはじめたら、今度は特殊化によって、あえて定着した知識を壊し、新しい(不確実性の高い)情報を作ったり学習したりして、ふたたび不確実性を上げることができます。
この逆方向にはたらく2種類の統計学習(不確実性を下げようとする学習と上げようとする学習)が共創しあうことによって、不確実性を上げたり下げたりできます。そしてこれが、統計学習のモチベーションを下がりきらせない方法にもなるのです。